目次
1. はじめに
こんにちは、フライト補償金申請窓口(flyaid)の中の人です。
今日はカナダで飛行機が遅延・欠航・オーバーブッキングした時に請求できる補償金(通称: APPR = Air Passenger Protection Regulations)について解説していきます。
そもそも飛行機の遅延や欠航ってめちゃくちゃ辛いですよね。私も飛行機が4時間遅延して友人の結婚式に出られずなんとか取り返したいという一心で調べて5万円近くゲットしてなんとか気持ちを落ち着かせた経験があるので、ぜひみなさまにも知っていただきたく記事を書いています。
2. 結論
Q:カナダで飛行機が遅延・欠航・オーバーブッキングしたら補償はあるの?
A:あります!
通称APPR(Air Passenger Protection Regulations)というカナダの法律によって、カナダを発着する飛行機(乗り継ぎ含む)が3時間以上遅延、もしくは欠航をした場合には、航空会社が125~2400カナダドル(日本円にして約1万~25万円)を支払う義務があると規定されています。
これは払い戻しや代替便が手配されたとしても別途請求できるものなので、カナダで飛行機が遅延・欠航した方全員が対象になります。
また、カナダの航空会社でなくても適用されます。
ただし、天候や空港側の問題など、航空会社の責任ではない場合には補償対象外となりますので、その辺りを理解して申請を行う必要があります。
ヨーロッパに似たような法律(通称:EU261 = EU規則261/2004)があるのですが、その法律とほとんど同じような条件で補償金が規定されています。
3. 対象のフライト条件や補償金額は?
3-1. 対象のフライト
航空会社に関わらず、カナダ発着の全てのフライトが対象です。乗り継ぎがカナダの場合も含まれます。
※ただし、カナダとの結び付きが弱い国の航空会社の場合には保証金の支払いに応じないケースもありますのでご注意ください。
3-2. 対象条件と補償金額
遅延、欠航、搭乗拒否のいずれの場合でも、最終目的地への到着時間がどれくらい遅れることになったかで補償金額が変わります。また、遅延や欠航のでは、小規模の航空会社の場合には半額以下に減額されるので要注意です。搭乗拒否の場合には、航空会社の規模に関係なく補償金は一律になります。
航空会社規模 | 遅延時間 | 補償金額 | |
遅延・欠航 | 大手航空会社 | 3~6時間 | $400 |
6~9時間 | $700 | ||
9時間以上 | $1000 | ||
小規模航空会社 | 3~6時間 | $125 | |
6~9時間 | $250 | ||
9時間以上 | $500 | ||
搭乗拒否(オーバーブッキング) | 共通 | 0~6時間 | $900 |
6~9時間 | $1,800 | ||
9時間以上 | $2,400 |
※遅延や欠航したフライトの代わりのフライトが再予約された場合に上記金額となり、払い戻しを選択した場合には、一律で大手航空会社は400ドル、小規模航空会社は125ドルの支払いになります。
※大手航空会社 = エア・カナダ(ジャズ、ルージュを含む)、ウエストジェット、サンウィング航空、エア・トランザット、フレア航空など(Air Canada, WestJet, Sunwing Airlines, Air Transat, Flair Airlines)
※小規模航空会社 = カナダ ジェットライン、 カナディアン ノース 、ポーター航空など(Canada Jetlines, Canadian North, Porter Airlines)
4. 申請方法や期限は?
APPRに基づいたフライト補償金を獲得するには、航空会社ごとに書面で通知をする必要があります。基本的には英語での申請が必要になりますので、確実に迅速に補償金を受け取りたいという方はフライト補償金申請窓口のご利用をおすすめします。当窓口はヨーロッパのEU261でも補償金獲得実績が豊富にございますので、APPRの申請にも安心してご利用いただけます!
また、申請期限は1年間となりますので、忘れずに申請をお願いします!
5. 補償申請の手続き
6. EU261とカナダAPPRの違いは?
基本的な条件はヨーロッパの飛行機に適用されるEU規則261/2004と同じですが、カナダのAPPR補償金には一部異なる部分があります。
6-1. 共通点
項目 | 詳細 |
---|---|
目的 | 航空機の遅延、欠航、搭乗拒否による乗客の不便を軽減し、適切な補償や支援を提供すること。 |
適用対象 | 商業航空便を利用する全ての乗客。 |
例外規定 | 天候不良や安全上の理由など、航空会社の管理外の要因による場合は補償対象外 |
6-2. 相違点
・追加でかかった費用などの請求には言及されていない
項目 | 相違点 | カナダAPPR | EU261規則 |
---|---|---|---|
適用範囲 | カナダAPPRの場合は航空会社は不問(各航空会社が応じるかは別問題) | カナダ国内便およびカナダ発着の国際便。 | EU加盟国発の全ての便、およびEU加盟国の航空会社が運航するEU外発EU内着の便。 |
補償金額(搭乗拒否) | EU261ではフライト距離に応じて金額が変わるが、カナダAPPRは最終的に代替便で目的地に到着した遅延時間で補償額が変わる。 | 遅延時間に応じて: 0~6時間:900カナダドル 6~9時間:1,800カナダドル 9時間以上:2,400カナダドル | フライト距離に応じて: 1,500km以下:250ユーロ 1,500~3,500km:400ユーロ 3,500km超:600ユーロ |
補償金額(遅延・欠航) | EU261ではフライト距離に応じて金額が変わるが、カナダAPPRは最終的に代替便で目的地に到着した遅延時間で補償額が変わる。 | 遅延時間に応じて: 3~6時間:400カナダドル 6~9時間:700カナダドル 9時間以上:1,000カナダドル | フライト距離に応じて: 1,500km以下:250ユーロ 1,500~3,500km:400ユーロ 3,500km超:600ユーロ |
補償請求期限 | カナダAPPRには明確に1年という期限あり。 | 事象発生から1年以内に請求。 | 各国の国内法に基づき異なる(例:2~6年)。 |
宿泊費等の支援 | カナダAPPRでは宿泊費等の請求は明記されていない。 | 遅延や欠航時、食事、飲み物、宿泊施設の提供が義務付けられている。 | 遅延や欠航時、食事、飲み物、宿泊施設の提供が義務付けられている。 |
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*申請は無料です。
*本記事の内容は、できる限り正確かつ最新の情報を掲載しておりますが、補償金の獲得を保証するものではございませんので、予めご留意ください。
参考文献
https://rppa-appr.ca/eng/compensation-flight-delays-and-cancellations